カルロス・クライバー(指揮)/ウィーン国立歌劇場管弦楽団、同合唱団
元帥夫人:フェリシティ・ロット(Sp) レルヒェナウの男爵オックス:クルト・モル(Bs)
オクタヴィアン:アンネ・ソフィー・フォン・オッター(Ms) ファニナル:ゴットフリート・ホーニク(Bs)
ゾフィー:バーバラ・ボニー(Sp) マリアンネ:オリヴェラ・ミリャコヴィッチ(Sp)
ヴァルツァッキ:ハインツ・ツェドニク(T) アンニーナ:アンナ・ゴンダ(Ms)
歌手:キース・イカイア=パーディ(T) 元帥夫人の執事:ヴァルデマール・クメント(T)
美術:ルドルフ・ハインリヒ 衣装:エルニ・クニーペルト 演出:オットー・シェンク
収録:1994年3月23日 ウィーン国立歌劇場(ライヴ)、193分
カラー/4:3/リニアPCMステレオ/リージョン・オール/NTSC
字幕:ドイツ語, 英語, フランス語, スペイン語, 中国語
DG【ドイツ輸入盤】
「ラ・ボエーム」と「カルメン」以来9年ぶりにウィーン国立歌劇場で指揮をした伝説的指揮者カルロス・クライバーの「ばらの騎士」の1994年ライヴ収録です。クライバーのわずかなしぐさに反応するウィーン・フィルの磨きぬかれた美しいアンサンブルと、ロット、オッター、ボニー、モルなどの豪華なキャストが、R.シュトラウスの音楽とホフマンスタールの台本が持つ“爛熟”を見事に描き出しています。フェリシティ・ロット(元帥夫人)、アンネ・ゾフィー・フォン・オッター(オクタヴィアン)、バーバラ・ボニー(ソフィー)といった主役3人を演じるのは、素晴らしいプリマドンナたちで、シュトラウスのもっともロマンティックな登場人物を満点の演技で表現しています。特に終幕の三重唱が実に見事で、あらゆるオペラの中で最高のシーンといえるでしょう。また、何といってもクライバーの指揮が素晴らしく、シャープでメリハリがある演奏は鮮烈で、陶酔感に満たされた最高の「ばらの騎士」を楽しませてくれます。オットー・シェンクの演出も、現代風の奇抜なアイデアを取り入れることなく、古典的で安心できる最もスタンダードかつ最高の舞台となっています。オススメ。