セルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943):
CD1:
1-4. 2台のピアノのための組曲第2番 ハ長調 Op.17
カティア&マリエル・ラベック 録音:1972年11月(ステレオ)
5. 幻想小曲集 Op.3より 第2番 前奏曲 嬰ハ短調 「鐘」
6-16. 10の前奏曲 Op.23
CD2:
1-13. 13の前奏曲 Op.32
モーラ・リンパニー(ピアノ) 録音:1993年4月(デジタル)
ERATO(WARNER)【ヨーロッパ輸入盤】
モーラ・リンパニーは、1916年イギリス生まれの伝説の女性ピアニスト。若くしてラフマニノフ自身から絶賛をされたリンパニーは、「前奏曲集」を十八番のレパートリーとしており、1940年SP時代に世界初全曲録音を成し遂げ、1950年代に再び全曲録音を行い、さらにがんの克服などいくつかの試練を乗り越えて復帰した1993年にも改めて録音をしました。このアルバムは1993年の録音で、デイムの称号をもつイギリス出身の彼女の円熟の境地を示した絶品の演奏です。70歳を過ぎていたとは思えぬほど技巧的にも安定しており、気品とロマンに満ちた演奏ぶりは感動的。
また、2台のピアノのための「組曲第2番」は、ラベック姉妹の若き日の録音。姉妹デュオならではの呼吸の合ったアンサンブルはさすがで、普段は音が多くて重苦しく感じることの多いラフマニノフのピアノ・デュオ作品が、これほど生き生きと楽しく演奏されることは珍しいものです。