ロベルト・シューマン(1810-1856):
CD1:
1-4. 交響曲第1番 変ロ長調 Op.38「春」
5-8. 交響曲第2番 ハ長調 Op.61
CD2:
1-5. 交響曲第3番 変ホ長調 Op.97「ライン」
4-9. 交響曲第4番 ニ短調 Op.120
CD3:
1-3. 序曲、スケルツォとフィナーレ
4-7. 交響曲第4番 ニ短調 Op.120(1987年5月ライヴ)
ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)/ベルリン・フィル 録音:1971年
ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)/ウィーン・フィル 録音:1987年5月(CD3:4-7)
DG【ドイツ輸入盤】
カラヤンにとっては唯一のシューマン全集で、1971年に一気に録音されたものです。カラヤンはシューマンがあまり得意でなかった(好んでいなかった?)といわれ、コンサートでも滅多に取り上げることはありませんでした。しかし、黄金期だった1970年代のベルリン・フィルは、厚みのある響きや優れたアンサンブルが抜群です。荘重で華麗な演奏という点では最右翼であり、絶妙にコントロールされたバランスや細部まで精緻に描かれた表現により、豊かな抒情が伸びやかに描かれています。ただし、どの曲も非常に流麗に仕上げられているので、ドイツ的な精神性やシューマン特有の複雑な陰影をお求めの方には、第1番「春」 や第4番などは物足りなく感じるかも知れません。しかし、第3番「ライン」は、カラヤン美学が徹底的に貫かれた輝かしい名演奏であり、第2番も重苦しさを感じさせない洗練されたスタイルはさすがです。
第4番については、カラヤンがしばしば取り上げたお気に入りの作品であり、1971年のベルリン・フィルとの録音だけでなく、晩年のウィーン・フィルとのライヴ録音もカップリングされているため、それぞれの特徴を聴き比べることができます。特に晩年のウィーン・フィルは弦楽器の音色が瑞々しく、ライヴではしばしば燃えるカラヤンならではの情熱がハッキリ表れていて、ファンには聞き逃せない演奏です。薄型ボックス・ケースですので、メール便での発送も可能です。