サヴェリオ・メルカダンテ(1795-1870)：
1-3. フルート協奏曲 ホ短調 Op.57
4-6. フルート協奏曲 ホ長調 Op.49
7-9. フルート協奏曲 ニ長調
マルツィオ・コンティ（フルート）
ヴィットーリオ・アントネリニ（指揮）／アブルッツィ交響楽団 録音：1999年10月
ARTS【ドイツ輸入盤】
サヴェリオ・メルカダンテ(1795-1870)は、19世紀半ばに非常に人気の高かったイタリアの作曲家。若い頃は器楽作品ばかり集中して作曲していたようですが、ロッシーニにその才能を認められ、やがてロッシーニに続く初期ロマン派のイタリア・オペラの作曲家として、ヨーロッパ中に知られるようになりました。しかし晩年はヴェルディの圧倒的な人気に押され、現在ではオペラよりも管楽器の協奏曲の方がよく知られています。特にフルート協奏曲は昔から人気が高く、このアルバムでも1819年に出版された「６つのフルート協奏曲集」の中から、人気のある３曲をチョイスしています。イタリアのオペラ作曲家らしい歌にあふれた美しい音楽は、まさにオペラのアリアの技術を活かしており、とりわけ作品57のホ短調の協奏曲は名品として名高いものです。ランパルやゴールウェイといった名フルーティストたちもメルカダンテのフルート協奏曲を録音していますが、このイタリアのフルート奏者コンティの演奏もなかなか優れています。また楽譜は３曲とも「ボッカティーニ・エ・スパーダ・エディトーレ」による新クリティカル・エディションを用いているとのことです。
