1.ズデニェク・ルカーシュ(1928-)/カンティコ
2~4.ヴィラ=ロボス(1887-1959)/ブラジル風バッハ第1番
5.エヴゼン・ザーメチニーク(1939-)/小さな夕べの音楽
6.ダヴィッド・ブロック(1953-)/グウェンリアン
7.イジー・ゲムロット(1957-)/イタリアン・モティーフス
ヴォルトゥオージ・ディ・バッソ
フランチシェク・ホスト(リーダー、チェロ)
ヨセフ・シュパチェク、ヨセフ・ドヴォジャーク、ペトル・ミシェイカ、ヤクプ・ドヴォジャーク、ヤン・ホレニャ
チェストミール・ヴラーネク、カレル・ストラルチンスキー、フランチシェク・ルホトカ、トマーシュ・ホスチチュカ
イジー・スラーデチェク、ヤン・コペツキー(チェロ)、イジー・フデツ、イジー・ヴァレンタ(コントラバス)
録音:2003,2004年
ARTESMON【チェコ輸入盤】
チェコ・フィルのチェロ、コントラバス奏者による重厚かつ流麗なアンサンブルを楽しめるアルバムです。ブラジルの作曲家ヴィラ=ロボスの「ブラジル風バッハ第1番」以外は珍しい作品がズラリと並び、ルカーシュやザーメチニーク、ゲムロットの3人はチェコの現代作曲家たちです。ダヴィッド・ブロックだけはイギリスの作曲家。しかしどの作曲家の作品も難解さや晦渋さは皆無で、ごく親しみやすい作風です。合唱界では有名なルカーシュの「カンティコ」は、低弦ばかりの分厚いハーモニーを生かしつつ宗教色の濃いメロディーを朗々と歌い上げる美しい作品。ブロックの「グウェンリアン」は、ウェールズの王女の悲しい民話をもとにした作品で、これまたドラマチックな起伏に富んだ音楽です。ゲムロットの「イタリアン・モティーフス」は、タイトル通りイタリアのカンツォーネの甘い旋律がたっぷり用いられた洒落た作品。どの曲の旋律が使われているか当てながら聴くのも楽しいものです。個人的には、たった3分足らずながらザーメチニークの「小さな夕べの音楽」のあまりの可愛らしさに聞き惚れてしまいました。