ガボール・チャローグ（ピアノ、全曲）
アンドラーシュ・ケメネス（ピアノ）、マルタ・クルターク、ジェルジ・クルターク(ピアニーノ) 録音：2003-2005年
ＢＭＣ（ブダペスト・ミュージック・センター）【ドイツ輸入盤】
20世紀のハンガリーが生んだ大作曲家といえば、バルトークとコダーイが有名ですが、それに続いてヴェレシュ、クルターク、リゲティなど非常に優れた作曲家たちが活躍しました。彼らは前衛的な手法で、非常に個性豊かな作品を作り出し、まさに新しい音楽を提供し続けました。このアルバムは、その一人ジェルジ・クルターク（1926-）の複数のピアノのための作品「ヤテコク」は、バルトークの「ミクロコスモス」ばりの大量の小品集。作曲家のスケッチ・ブックともアイデアの実験室とも言えるシリーズで、短い曲で15秒、長くて3分。「ストラヴィンスキーへのオマージュ」や「メシアンへの眼差し」など作曲家に捧げられた曲も多い。クラスター、点描的音形、さまざまな音の身振りが対話するように交わされ、摩訶不思議な響きの世界が楽しめます。
既に出ている「クルターク／ヤテコク」（BMCCD123）に続く第２集で、前回のアルバムで収録したものとの重複はありません。このシリーズは、まだまだ続きそう。
