1-3. フォーレ(1845-1924)／ヴォカリーズ練習曲、嘆き、祈りながら
4-6. リリー・ブーランジェ(1893-1918)／反映、夢想、帰路
7. ラヴェル(1875-1937)／ハバネラ形式の小品
8. ドビュッシー(1862-1918)／噴水
9-21. ブーランジェ／天の空間（空の晴れ間，空の広がり）
22. メシアン(1908-1992)／ほほえみ
23. オネゲル／ヴォカリーズ練習曲
24. ブーランジェ／大きな悲しみの中で
パトリス・マイケルズ（ソプラノ）、レベッカ・ロリンズ（ピアノ） 録音：2000年6月12-15日
CEDILLE【アメリカ輸入盤】
リリー・ブーランジェ(1893-1918)は、フランスの女性作曲家。姉はパリ音楽院の名教授のナディア・ブーランジェです。リリーは若い頃からたいへん病弱でたが、作曲の才能は姉以上で、女性としては初のローマ大賞を受賞するほどでした。リリーはわずか24歳にして世を去ってしまったので、残された作品はごく少ないものの、その魅力に取り憑かれた熱狂的なファンが多いようです。その音楽はドビュッシーにも似た印象主義的なもので、繊細でロマンチックな歌曲や合唱曲はとりわけ人気があります。
このアルバムは、リリー・ブーランジェの歌曲全集に同時代の優れたフランス歌曲を組み合わせた充実した内容で、名作「天の空間（空の晴れ間，空の広がり）」が全曲収められているのも貴重です。この歌曲集の日本語訳はたいへん難しいようで、いろいろな呼ばれ方をしているものの、フランス歌曲の傑作であることは間違いありません。ソプラノのパトリス・マイケルズは、アメリカ東部を中心に活躍しており、CEDILLEレーベルの看板スターの一人。レパートリーもバロックから現代曲まで幅広く、とりわけフランス歌曲を得意としているようです。
