1-10. ショスタコーヴィチ(1906-1975)/格言集(アフォリズム) Op.13
11-17. ミハイル・コロンタイ(1952-)/7つのロマンティック・バラード(2000)
イリーナ・チュコフスカヤ(ピアノ) 発売:2009年
Classical Records【ロシア輸入盤】
ミハイル・コロンタイは1952年モスクワ生まれのロシアの作曲家。名教師のゴルノスタエワに師事し、彼女からもその才能を愛された優れたピアニストでもありながら、コロンタイはソビエト時代は当局から徹底的に邪魔をされ続けたおかげで国際的なピアニストとして世に出ることはありませんでした。しかし、現在は作曲家として評価が高まっており、ショスタコーヴィチ賞やプーシキン・ゴールド・メダルといった名だたる芸術賞を得ています。コロンタイの作品は無調ながらも特殊奏法や実験的な響きをとっておらず、むしろ伝統的な音楽に基づいているので、意外に聴きやすいもの。とはいえユニークなアイデアと厳しい響きを用いた音楽はとても個性的で、これまでリリースされた「ヴィオラ協奏曲」や「6つの聖書ソナタ」などは、ロシア音楽ファンから絶賛されています。このアルバムで取り上げられているピアノ曲「7つのロマンティック・バラード」は、プーシキンとツルゲーネフの作品に対するメリメのコメントに基づいた作品。カプースチンを思わせるジャズの要素が色濃く、またピアニストとして凄腕だったというコロンタイらしく高速の超絶テクニックが多用されており、テンションの高いノリの良い音楽で。