カレル・アンチェル（指揮）／チェコ・フィル 録音：1968年5月12日（ステレオ）
チェコ放送ラジオサービス【チェコ輸入盤】
アンチェルの「我が祖国」は３種類のディスクがありますが、これは１９６８年「プラハの春音楽祭」のライヴ録音で、チェコ放送の音源がＣＤ化されたニュー・リリースとなります。放送用音源で年代もやや古いこともあり、やや古さを感じさせるステレオ録音ですが、年代を考えればそう悪い音質とはいえないでしょう。チェコ・フィルの黄金期といわれるアンチェル時代の、そのまた頂点の演奏として、さすがに貫禄のある充実したスメタナを聴かせてくれます。何といってもトランペットやクラリネットの特徴ある音色がいかにもチェコ・フィルらしいところ。また、アンチェルの演奏は、音楽がキリリと引き締まって、最後まで一気に聴かせる緊張感が持続しています。とりわけ後半に向かってどんどん興奮が高まっていくようで、「ターボル」の切れ味鋭いリズムや「ブラニーク」のザックリした弦のトゥッティが特にかっこいいです。
