ベートーヴェン（1770-1827）：チェロ・ソナタ全集
ＣＤ１：
1. チェロ・ソナタ第１番ヘ長調 Op.5 No.1
2. チェロ・ソナタ第２番ト短調 Op.5 No.2
3. チェロ・ソナタ第３番イ長調 Op.69
ＣＤ２：
1. チェロ・ソナタ第４番ハ長調 Op.102 No.1
2. チェロ・ソナタ第５番ニ長調 Op.102 No.2
3. ソナティナ（1795）
アレクサンドル・ザゴリンスキー（チェロ）、アイナル・ステーン=ノックレベルグ（ピアノ）
録音：2009年4月5日、モスクワ音楽院、ラフマニノフ・ホール、ライヴ
Classical Records【ロシア輸入盤】
ロシアの名チェロ奏者アレクサンドル・ザゴリンスキーとノルウェーのピアノ奏者ステーン=ノックレベルグによる注目の共演ライヴ。アレクサンドル・ザゴリンスキーは1962年にモスクワ生まれ、モスクワ音楽院でナタリヤ・シャホフスカヤに学び、1985年の全ロシア音楽コンクールや1988年の第５回国際室内楽コンクール、1990年の第９回国際チャイコフイキー・コンクールなど国内外のコンクールにおいて数々の受賞歴を誇っています。その後モスクワ・フィルやモスクワ室内管の主席を務め、現在はグネーシン音楽大学で後進の指導もにも熱心に取り組んでいます。ステーン=ノックレベルグは1944年生まれのベテラン・ピアニストで、ドイツのハノーファー音楽大学教授を務めています。グリーグの世界的権威として知られ、ピアノ独奏曲全集の録音も完成しています。
当アルバムは、ベートーヴェンのチェロ・ソナタ全曲のライヴ録音で、演奏には若干の傷があるものの、演奏の緊張感と聴衆も含めた臨場感たっぷり。ソナタ第１番から第３番まではベテラン２人らしい余裕を感じさせる上品な演奏で、特にステーン=ノックレベルグのピアノは軽やかで優雅そのものです。しかし、第４番と第５番になると俄然ザゴリンスキーのチェロが情熱的になり、もともと無骨で重厚な音色のザゴリンスキーがゴリゴリと弾きまくる様は圧巻。第５番では聴衆も大盛り上がりで、長い拍手の後にアンコールで弾かれる「ソナティナ」も絶品です。
