ブルーノ・カニーノ、アントニオ・バッリスタ（ピアノ）
録音：2012年1月9-11日、SMCホール、イヴレア、イタリア
BOTTEGA DISCANTICA【イタリア輸入盤】
演奏しているブルーノ・カニーノ(1935-)は、イタリアのナポリ生まれのベテラン・ピアニスト。ソリストとして世界の一流オーストラと共演をする一方、室内楽の分野でも幅広く活動し、30年に及ぶアントニオ・バッリスタとのピアノ・デュオ、20年にわたるミラノ・トリオでの活躍でも有名です。ヴェルディ音楽院やベルン音楽院でピアノ教授を務め、後進の指導にあたるかたわら、国際コンクールの審査員や世界各地の国際音楽祭にも招聘されるなど広く活躍しています。カニーノはかつてはレコーディングも活発に行っていましたが、入手可能なソロのアルバムは意外なほど少なく、近年は数えるほどしかリリースされていません。
このアルバムは、長年デュオを組んでいるイモラ音楽院の教授アントニオ・バッリスタとカニーノによる演奏で、リスト編曲によるベートーヴェンの交響曲第９番の２台ピアノ版という興味深いものです。当時はオーケストラの演奏を今のように気軽に聴くことができず、さまざまな作品がピアノ独奏や４手ピアノのために編曲されました。ピアノの巨匠フランツ・リスト(1811-1886)が、ベートーヴェンの交響曲全てについてピアノ独奏版を作り上げたことは非常に有名です。しかし、第９番に
