ジョヴァンニ・ボッテジーニ(1821-1889):
1-3. コントラバス協奏曲第2番 ロ短調
4-6. コントラバス協奏曲第1番 嬰ヘ短調
7. ヴァイオリンとコントラバスのための協奏的大二重奏曲
8. チャイコフスキー/ロココの主題による変奏曲(コントラバス版)
オヴィディウ・バディラ(コントラバス)、曽耿元[ケン=ユエン・ツェン](7,ヴァイオリン)
マルコ・ズッカリーニ(指揮)/ミラノ・ポメリッジ・ムジカーリ管弦楽団
録音:1998年1月、ミラノ
DYNAMIC【イタリア輸入盤】
ジョヴァンニ・ボッテジーニ(1821-1889)は、19世紀イタリアの優れたコントラバス奏者で作曲家でもあった人。コントラバスの業界では超有名な作曲家ですが、一般的なクラシック愛好家はにとってはまだそれほど有名とはいえません。ボッテジーニは、「コントラバスのパガニーニ」と呼ばれるほどコントラバスのヴィルトーゾとして活躍し、同時に自分自身のレパートリーのために多くのコントラバス作品を残しています。独奏曲も多いのですが、このアルバムでは管弦楽伴奏の協奏曲が3曲収められており、コントラバスに詳しい方なら興味深い内容でしょう。3曲ともすごいテクニックを必要としているのは分かりますが、これ見よがしな技術のひけらかしではなく、しっとりした抒情性もある上品な音楽です。
また、チェロの名曲として有名なチャイコフスキーの「ロココの主題による変奏曲」をコントラバスで弾いたという珍しい録音も収録しており、名手として知られたルーマニア出身のオヴィディウ・バディラの名技を堪能できます。バディラは2001年に若くして亡くなってしまい、残された録音はあまり多くはありませんが、当DYNAMICレーベルに4枚のボッテジーニのアルバムを残しています。