1~3.ピアノ三重奏曲集 イ長調 Hob.XV:18
4~6.ピアノ三重奏曲集 ニ短調 Hob.XV:23
7~9.ピアノ三重奏曲集 ハ長調 Hob.XV:21
10.11.ピアノ三重奏曲集 変ホ長調 Hob.XV:10
ボヤン・ヴォデニチャロフ(フォルテピアノ)(*)、フランソワ・フェルナンデス(ヴァイオリン)、ライナー・ツィパーリング(チェロ)
録音:2005年12月17-20日、ブラ=シュル=リエンヌ
使用楽器:1980年、クリス・マーネ[Chris Maene]製 (モデル:1785年、ヨハン・アンドレアス・シュタイン製)(*)
FLORA【ベルギー輸入盤】
寺神戸亮(ヴァイオリン)デュオ・パートナーとして日本でも知られるところとなったボヤン・ヴォデニチャロフ(1960年、ブルガリア生まれ)がフローラ・レーベルから登場。ヴォデニチャロフは現在ベルギーのブリュッセル音楽院教授を務めており、モダーンとピリオドをまたにかけて活躍しています。ベテランのフェルナンデス、ツィパーリングとともに得意のハイドンを披露しており、三者が奏でる響きの美しさと音楽の豊かさには、もはや黙って聴き入るしかありません。古楽器による演奏というと鄙びた音色でやたら平板で退屈な演奏や、逆に過度にキツいアタックをつけた鋭角的な演奏をイメージしがちですが、フェルナンデスやツィパーリングたちの音色は柔らかで温かく、表現もごく繊細で雅やか。ハイドンのピアノ・トリオなんてつまらないのではといった認識は、この演奏で改めざるを得ないでしょう。