モデスト・ムソルグスキー（1839-1881）：
1-15. 組曲「展覧会の絵」
16. 涙
17. 瞑想曲
18. 禿山の一夜
19. 歌劇「ソロチンスクの市」より情景
20. ホパック
イーヴォ・ヴァルバノフ（ピアノ） 録音：1997年
GEGA NEW【ブルガリア輸入盤】
ムソルグスキーのピアノ作品だけ集めた珍しいアルバム。人気の高い「展覧会の絵」はスタイリッシュでスマートな快演で、メインとしてもかなり優れた演奏ですが、このアルバムはそれ以外の知られざるムソルグスキーのピアノ作品をほぼ全て聴くことができるもポイント。晩年に作曲されたという「涙」や「瞑想」のようなはかなく悲しげな表情をたたえた小品を聴くと、ムソルグスキーの別の顔が見えてくるかのようです。「ホパック」も２分弱しかない小品ながら、リズミックで愛嬌たっぷりの楽しい音楽です。特に面白いのは「禿山の一夜」のピアノ版。録音自体珍しく、「展覧会の絵」と同系列、いやそれ以上にダイナミックでテンションの高い作品です。ピアニステックなアレンジなので、響きが濁らずスッキリ見通しがよく予想外に美しい部分もありますが、かなりパワフルで華麗なヴィルトォーゾ的な見せ場があって、圧倒的な迫力があります。 演奏しているイーヴォ・ヴァルバノフは、1972年ブルガリア生まれのピアニスト。９歳の頃からイタリアへ移住し、そこで音楽教育を受け、さらにイギリスの王立音楽院でも学びました。現在は中堅ピアニストとしてブルガリアやイタリア、イギリスなどを中心に活動しています。
