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ナンカロウ/管弦楽&室内楽曲集

コンロン・ナンカロウ(1912-1997):
1. 小管弦楽のための小品第1番
2. ヴァイオリンと自動ピアノのためのトッカータ
3. 前奏曲とブルース
4. 習作第15番
(ミカショフ編曲4手ピアノ版)
5. タンゴ?
6-8. ピアノ・ソナティナ
(ミカショフ編曲4手ピアノ版)
9. トリオ・ムーヴメント
10-12. 弦楽四重奏曲第1番
13. 小管弦楽のための小品第2番


シェリル・セルツァー&ジョエル・サックス(指揮)/コンティニューム

録音:1989年6,10月、ニューヨーク

ナンカロウ/管弦楽&室内楽曲集

価格:

1,273円 (税込)

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NAXOS【香港輸入盤】

アメリカの作曲家コンロン・ナンカロウ(1912-1997)は、もともとジャズ・トランペット奏者でしたが、ピストンやヘンリー・カウエルらに作曲を学び、自動演奏ピアノの可能性に開眼、生身のピアニストには再現不可能なまでに微分化されたリズムを特徴とする創作にのめり込みました。そのナンカロウは、20代半ばにスペイン内戦のために彼の地へ渡り、そこで共産党に入党したため、しばらくアメリカへの帰国を拒否されていました。そのため、ナンカロウは長らくメキシコに住んでいたため、その個性的な作品は、長らく正当な評価を得ないままでしたが、1980年代にジェルジ・リゲティが「ヴェーベルンやアイヴズに匹敵する大作曲家」と礼賛したことで、晩年になって忽然と名声を得るという、きわめて数奇な運命を辿った作曲家でもありました。
ナンカロウといえば、人間には演奏不可能な超複雑なリズムや対位法、猛スピードのパッセージを駆使した、自動ピアノ用の作品群が有名ですが、当盤は「生身の人間」による演奏にこだわった内容となっています。そのため、収録曲の構想自体は、彼の作品の中ではさほど過激なものではありませんが、そのリアライズ=生身の人間による表情豊かな演奏までを含めたトータルの面白度では、決して自動ピアノ作品に劣るものではありません。特に70歳代になって作曲された「小管弦楽のための小品第2番」やクラリネットとファゴット、ピアノのための「 トリオ・ムーヴメント」などは軽妙で機知に富み、ストラヴィンスキーの音楽によく似ています。また、彼の音楽のもう一つの魅力であるジャズ、ブルース系の哀感も、生身の演奏ではより魅力的に引き出されているといえるでしょう。
さらに、「 ヴァイオリンと自動ピアノのためのトッカータ」やピアノ・デュオで演奏される「スタディ第15番」や「ソナチナ」は、本来は自動演奏ピアノのための作品で、生身の人間では到底演奏不可能な鍵盤音楽の究極のスタイルといえるでしょう。人間業では到底叶わない複雑なリズム、離れた音域を駆けめぐる超絶パッセージ、竜巻のようなグリッサンド、1秒間に200回という超高速打鍵などがこれでもかと繰り出させれます。ありきたりの音楽に食傷気味の方、強烈な刺激の欲しい方はぜひお試しを!

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