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ワインベルク/交響曲第19番「輝かしき五月」、交響詩「平和の旗印」

ミェチスワフ・ワインベルク(1919-1996):
1-3. 交響曲第19番「輝かしき五月」 Op.142
4. 交響詩「平和の旗印」 Op.143


ウラディーミル・ランデ(指揮)/サンクトペテルブルク交響楽団

録音:2011年4月28-30日、ロシア、サンクトペテルブルク、聖カサリン・ルター派教会

ワインベルク/交響曲第19番「輝かしき五月」、交響詩「平和の旗印」

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ミェチスワフ・ワインベルク(1919-1996)は、ポーランドのワルシャワに生まれたユダヤ系作曲家で、第二次世界大戦勃発を機にソ連に移住し、ショスタコーヴィチに認められてモスクワで活動を続けました。そしてショスタコーヴィチの強い影響を受けながら、ユダヤ音楽の要素も取り込んだ独特の新古典主義的作風の音楽を作りました。20世紀の最大の作曲家の一人とされつつも、以前はその作品を耳にすることは稀でしたが、、近年になって再評価が急速に進んでいます。
近現代の作曲家としては珍しく、ワインベルク(1919-1996)は生涯に26曲の交響曲(番号なし、室内交響曲も含む)を残すほど、この形式に愛着を持っていました。この第19番の「輝かしき5月」は、その前に書かれた第17番と第18番とともに「戦争の入り口で(戦争三部作)」と言われ、歴史の暗黒部を経て平和を願う彼の思想が反映されたものとして評価されています。これらはロシアの女性詩人アンナ・アフマートヴァの詩「勝利」に基づく作品ですが、純粋に喜びの心情を歌い上げているわけではなく、心の底には重苦しい不安を抱えている点では、ショスタコーヴィチのシニカルな作品にも似ていると言えるでしょう。重苦しい第1楽章、思いがけないほどに美しい第2楽章、一見平和のうちに終わるかに見える終楽章、とその喜びの感情は、まるでガラス細工のような脆さを孕んでいます。
第27回ソ連共産党大会を記念して書かれたという交響詩「平和の旗印」もまた然り。こういった表向きの作品でさえ、決して単純な祝祭的音楽に仕上げることはなく、「ワルシャワ労働歌」の主題をコラージュ的に用い、陰鬱な表情で淡々と語り、時に爆発的に盛り上がるキレの良い表現は、いかにもワインベルクらしいところ。この「交響曲第19番」は、かつてフェドセーエフによる録音もありましたが、このランデの新録音も全く遜色のない丁寧な演奏です。ウラディーミル・ランデは、レニングラード生まれのロシアの指揮者で、1980年代にはレニングラード・フィルの首席オーボエ奏者を務めていましたが、1989年にアメリカへ渡り指揮者としての研鑽を積みました。現在はサンクトペテルブルク交響楽団の首席客演指揮者を務めており、今後の活躍が期待されます。オススメ。

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