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ボリス・チャイコフスキー/室内交響曲、カンタータ「十二宮」、4つの前奏曲、クラリネット協奏曲

ボリス・チャイコフスキー(1925-1996):
1~5.室内交響曲(1967)
6~10.ソプラノ、チェンバロと弦楽オーケストラのためのカンタータ「十二宮」(1974)
11.室内管弦楽のための4つの前奏曲(1984)
12~14.クラリネットと室内管弦楽のための協奏曲(1957)


エドゥアルト・セロフ(指揮)/サンクト・ペテルブルグ室内管弦楽団
マルガリータ・ミロシュニコヴァ(ソプラノ)、グリゴーリ・コルチマル(チェンバロ)
アディル・フョードロフ(クラリネット)

録音:1985年(1-6,11-14)、1978年(7-10)

ボリス・チャイコフスキー/室内交響曲、カンタータ「十二宮」、4つの前奏曲、クラリネット協奏曲

価格:

2,138円 (税込)

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ショスタコーヴィチの弟子ボリス・チャイコフスキー(1925-96)は、ショスタコーヴィチやミャスコフスキー、シェバリーンらに師事したロシアの作曲家。没後10年経つ最近になって録音される機会が妙に増えて、少しずつ再評価が進んできているようです。ボリス・チャイコフスキーは民族性の濃いやや古典的な雰囲気ですが、現代的な面もあり、かなり独自性の強い不思議な作風です。ソビエト時代は人気作曲家の一人であったらしく、コンドラシンやフェドセーエフという一流指揮者も彼の曲をとりあげていることからも、高い評価を受けていたことが察せられます。
このアルバムでは、ボリス・チャイコフスキーの室内管弦楽のための作品が集められたもので、これまでほとんど聴く機会の無かったのが不思議なくらいの傑作ぞろいです。作曲年代はバラバラですが、カンタータ「十二宮」の古風な編成による特異な響きや「クラリネット協奏曲」のような予測のつかない軽快なリズムなど、ボリス・チャイコフスキーの個性は大変に印象的です。最も作曲年代の早い「クラリネット協奏曲」は、師のショスタコーヴィチがクラリネット協奏曲を書いたらこのようになるのではと思わせるほどジャズの影響を強く受けたシニカルで面白い作品。独奏クラリネットが目が回るような活躍をみせる第2,3楽章をはじめ、オーケストラもとても格好良く、コープランドやアーノルドの協奏曲と比肩してもおかしくありません。「室内交響曲」と「十二宮」ではチェンバロが活躍しますが、ボリス・チャイコフスキーの手にかかると古風なチェンバロが電子音楽のようなソリッドな響きに感じられ、ポップな現代音楽に仕上がっています。さらに「4つの前奏曲」はゾクッとするほど美しい響きが随所に登場し、聴き手を呪縛するたいへん魅力的な作品です。ボリス・チャイコフスキーを積極的に取り上げ続けているエドゥアルト・セロフの指揮も冴え渡っており、クラリネットのフョードロフをはじめソリストたちの熱演ぶりも光っています。これまで他に録音がなかったわけではないものの、それらをすべて淘汰するほど感動的な演奏ばかりで、録音もかなり良好です。これまでボリス・チャイコフスキーに関心のなかった方にもその真価を知らしめる1枚です。強くオススメ。

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