ミカロユス・チュルリョーニス(1875-1911):
1-3. 弦楽四重奏曲 ハ短調(1902)
4-17.
主題と変奏 ロ短調(1896)
18-19. 2つのカノン(1902)
20-21. 2つのフーガ(1902)
ヴィリニュス弦楽四重奏団 録音:2008年、リトアニア、ヴィリニュス
NORTHERN FLOWERS【ロシア輸入盤】
ミカロユス・チュルリョーニス(1875-1911)はリトアニアの国民的英雄と目される画家・作曲家で、特に絵画では他に類を見ないほど独創的な作品を数多く残しカンディンスキーにも影響を与えています。作曲家としての才能も近年急速に再評価が進んでおり、交響詩「海」やピアノ作品などが演奏・録音される機会が増えつつあります。これまで主にピアノ作品がよく知られていましたが、チュルリョーニスの弦楽四重奏作品を全て集めたこのアルバムはおそらく初めてではないかと思われるほど珍しいものです。画家を思わせるような描写的な音楽でなく、むしろ純音楽そのもので、意外にもガッシリした響きと古典的造形を持つ「弦楽四重奏曲」や「主題と変奏」はズッシリとした重量感のある充実した作品です。どの作品も祈りのような憂いを帯びた旋律にあふれており、チュルリョーニス・ファンはもとより、室内楽曲奏ファンにも充分に楽しんでいただけるでしょう。