フランシス・プーランク(1899-1963)：
1-8. カンタータ「人間の顔」
9-12. クリスマスの４つのモテット
13. サルヴェ・レジナ
14-17. アッシジの聖フランチェスコのための４つの小さな祈り
エレーヌ・ギイ（指揮）／プロヴァンス声楽アンサンブル 録音：1980年
PIERRE VERANY【フランス輸入盤】
プーランクのアカペラ（無伴奏合唱）作品を集めたアルバム。演奏しているプロヴァンス声楽アンサンブルは、女性指揮者のエレーヌ・ギイによって1968年に結成された50名からなる南フランスの合唱団。有名なエクサン・プロヴァンス音楽祭やアヴィニヨン演劇祭にたびたび出演しており、レベルの高い演奏で知られています。
このアルバムが録音された1980年頃、プーランクの「人間の顔」は技術的に難しすぎてフランス人の合唱団では演奏不可能といわれていたらしく、エレーヌ・ギイがプロヴァンス声楽アンサンブルを率いて録音したことは、たいへん画期的で挑戦的な試みだったとのこと。現在の演奏水準から見れば、さらに技術的に優れたアルバムも登場していますが、このアルバムからはひたむきな情熱とパワーが強く感じられます。プロフェッショナルな洗練された演奏にはない、野太い素朴な歌声やぎっちり詰まった分厚いハーモニーは、むしろ温かみがあってより人間的に感じられます。フランス語のネイティヴの発音という強みもあるのかも知れません。「クリスマスの４つのモテット」や「アッシジの聖フランチェスコのための４つの小さな祈り」は、街の教会で心を込めて歌い上げているような臨場感があ
