1-3. ホルスト(1874-1934)／吹奏楽のための組曲第１番 変ホ長調 Op.28 No.1
4. ロレンツォ・デラ・フォンテ(1960-)／エクサルタス
5. ハーディ・メルテンス(1960-)／ダ・パーチェム・ドミネ（主よ、我らに平和を与え給え）
6. ロン・ネルソン(1929-)／レオナンへのオマージュ
7-10. フランコ・チェザリーニ(1961-)／プロヴァンス牧歌
11. チェザリーニ／ダイナミック序曲
12. ユリウス・フチーク(1872-1916)／フローレンス行進曲（フローレンティナー・マーチ）
ヴァルテル・ルッジェーリ（指揮)、ロレンツォ・デラ・フォンテ（4,指揮）／ソンチーノ市吹奏楽団
録音：1997年4月26日、12月6日-7日、1998年2月21日-22日、イタリア、ソンチーノ
STRADIVARIUS(DATUM)【イタリア輸入盤】
ソンチーノ市吹奏楽団（ソンチーノ・シビック・バンド）は、イタリア４大吹奏楽団の１つ。その歴史は古く、ナポレオン時代に地方警護組織の一つとして1836年に創設され、当時の団員の努力により数々のコンテストにおいて賞を獲得し、イタリア国内での揺るぎない地位を築き始めました。 特に1990年の初めにウーゴ・ヴァノーリが団長となってからは飛躍的に実力が上がり、ルカ・ヴァレンティーニの指揮のもと数々の国際コンクールで輝かしい成績を受賞し続けています。 また、1999年からはルカ・ヴァレンティーニを常任指揮者としてイタリア国内の有名な劇場や野外広場にてコンサート活動を繰り広げるほか、フランコ・チェザリーニやヤン・ヴァン・デル・ロースト、ヨハン・デ・メイ、ヨゼフ・ホロヴィッツ、アルフレッド・リードといった吹奏楽の分野で国際的に活躍する作曲家たちを客員指揮者として迎えています。
当アルバムは、ソンチーノ市吹奏楽団の２枚目のアルバムで、前作に引き続きオープニングにホルストの「組曲第１番」をもってきています。選曲もバラエティーに富んでおり、当吹奏楽団に関係の深いハーディ・メルテンスの「ダ・パーチェム・ドミネ」やロン・ネルソンの「レオナンへのオマージュ」といった比較的シリアスな内容のオリジナル作品が多くなっています。また、イタリアを代表する吹奏楽の作曲家ロレンツォ・デラ・フォンテやチェザリーニの作品も注目です。デラ・フォンテは優れた指揮者としても知られ、ここでは自らタクトを振っています。近年日本でも人気急上昇のチェザリーニの「プロヴァンス牧歌や「ダイナミック序曲」は、吹奏楽にありがちなポップさや実験的な小難しさは皆無で、むしろヨーロッパらしいクラシック音楽のような分厚いハーモニーと美しいメロディーが特徴的。技術的な問題は多少感じられますが、確かにアマチュアにしてはかなりの実力を持っており、明るい音色ながらも落ち着いた響きは立派です。
