ニコライ・リムスキー=コルサコフ(1844-1908):
1-4. 交響組曲「シェラザード」
ヨネル・ペルレア(指揮)/バンベルク交響楽団 録音:1959年(ステレオ)
5. 「ロシアの復活祭」序曲
ハインリヒ・ホルライザー(指揮)/ウィーン交響楽団 録音:1960年(ステレオ)
TUXEDO【スイス輸入盤】
ルーマニアの指揮者ペルレア(1900-1970)は、VOXなどにずいぶんと録音を残しており、名曲集のCDでは常連といってもいいほど。彼はナチスにより強制収容所に入れられましたが、終戦まで生き延び、そのRCAなどにオペラの録音を残したりしています。伴奏が上手いことでも知られ、一流のソリストや歌手たちと組んだアルバムは枚挙にいとまがありません。そのペルレアの代表作の1つがこの「シェラザード」。ドイツのハングルク交響楽団を振った1959年の録音ということで、粗雑で平凡な演奏をイメージしがちですが、意外にも堂々とした貫禄あふれる演奏です。ズッシリした重量感ある響きのもと、ゆったりと歌い上げ、ダンディな男のロマンが漂います。オーケストラのコントロールの巧みさとともに、音楽的なセンスの良さも伝わってきます。カップリングの「ロシアの復活祭」序曲は、知る人ぞ知る巨匠ハインリヒ・ホルライザー(1913-2006)の演奏です。こちらはさらに渋い演奏です。